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i - R A M の R A I D 実 験 (part 2)
「i-RAM」6個をRAIDにすると HDTunePro のグラフの読み取り値で Read 655MB/s Write 445MB/s の最大値が得られた。
「i-RAM」はメモリスロット数が4(最大4GB)、SATATポートが1つ、Non-ECC DDR 200/266/333/400MHzメモリー対応である。アメリカの Amazon では US$124.64 で、現在販売中である。
一方、「ANS-9010B」も発表され、もうすぐ発売予定である。これは、メモリスロット数が6(最大48GB)、SATAUポートが1つ、ECC DDR2 400/533/667/800MHzメモリーの対応という仕様で US$249.00 での発売予定である。これは2008年10月11日頃より、秋葉原でデモ品が展示されている。発売が楽しみである。
「i-RAM」5個・6個で RAID 0 を組んだ場合、どの程度、読書速度が高速になるのか知りたかったので、「i-RAM」5個・6個の場合の RAID 0 でのベンチマークテストをしてみた。RAIDは1万3千円程度でパソコンショップで店頭販売していたEP45-DS3に1,000円アップでRAID機能を付けたマザーボード「EP45-DS3R」があったので、これに搭載されたオンボードRAID「ICH10R」を使用した。
使用した実験用パソコンのスペックは次の通りです。
CPU: Core 2 Duo E8600 3.33GHz, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache
RAM: Samsung M378T5663RZ3-CF7 DDR2 PC6400 2GB × 2枚
Northbridge: Intel P45
Southbridge: Intel ICH10R
Motherboard: GIGABYTE EP45-DS3R
Boot HDD: HDS721616PLAT80 (Hitachi 7200rpm 160GB UltraATA133)
i-RAM Format: FAT 32
Graphics: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
Powered by: GOURIKI-P-550A
Power switch: AINEX KM-01
OS: WinXP SP2
まず、「i-RAMのRAID実験 part 1」での最終実験で「i-RAM」4個を用いて行ったRAID実験の結果を CrystalDiskMark(左) と HDTunePro 64MB file(右) を並べて見てみましょう。
(i-RAM 4個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で16GB)
i-RAM 4個
CrystalDiskMark で Read 503MB/s Write 476MB/s、HDTunePro のグラフの読み取り値で Read 480MB/s Write 455MB/s である。
「i-RAM」を5個のRAIDにしてみた。結果を CrystalDiskMark(左) と HDTunePro 64MB file(右) を並べて見てみる。
(i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で20GB)
i-RAM 5個
CrystalDiskMark で Read 503MB/s Write 427MB/s、HDTunePro のグラフの読み取り値で Read 585MB/s Write 445MB/s である。
「i-RAM」を6個のRAIDにしてみた。結果を CrystalDiskMark(左) と HDTunePro 64MB file(右) を並べて見てみる。
(i-RAM 6個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
i-RAM 6個
CrystalDiskMark で Read 501MB/s Write 412MB/s、HDTunePro のグラフの読み取り値で Read 655MB/s Write 445MB/s である。
「i-RAM」を5個RAIDにした場合も、6個のRAIDにした場合も、HDTunePro でベンチマークテストを行うと 「i-RAM」を4個RAIDにした場合に比べて Read の最大値のみ増大し、Write は増えなかった。また、CrystalDiskMark では5・6個のRAIDのベンチマークテスト結果で、4個のRAIDのベンチマークテスト結果に比べて、改善がなかった。
先日のノーベル物理学賞の大学名誉教授が言っていました。「実験結果を今までの理論で説明できないから新しい理論を考えた。」この実験結果の不一致は、ノーベル賞受賞者の1万分の1の脳ミソで考えるしかない!
理由は2つ想像できる。
@一つはRAIDコントローラーの性能の限界。
Aもう一つはベンチマークテストが正確に測定できていない。
Write については、どのテスト結果でも、i-RAM 5・6個の場合に書込速度が増大していないので、ボード付属のRAIDコントローラーの性能がここまでと考えられる。
Read については、ファイルサイズの大きな場合に HDTunePro の結果が改善しているので、 CrystalDiskMark の測定条件では、単にストライプサイズが128KBの場合にこれ以上の測定データが出ないのかもしれない。
インテルのSSDで、別の秋葉原のデモ展示品の場合であるが、この写真上部に、
「シーケンシャルの速度を上げるためにストライプサイズを1MBにしています。128KBなどにするとシーケンシャルは600MBぐらいまでおちます。」と書いてある。CrystalDiskMark での測定条件でストライプサイズが128KBでは、これ以上高速にならないのかもしれない。
6個の i-RAM の RAID実験の写真です。RAID を付属したマザーボードの SATA のコネクターに 6個の i-RAM を SATAケーブルで接続しましたが、i-RAM の電源は他のボードのPCIスロットからとりました。
以下に、今回の各種ベンチマークテストの結果の一覧を載せます。i-RAM6個のRAIDでの結果と、i-RAM5個のRAIDでの結果をこの順で載せておきます。
@-1 CrystalDiskMark (i-RAM 6個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
@-2 HDBENCH (i-RAM 6個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
@-3 FDBENCH (i-RAM 個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
@-4 HDTunePro 4MB file (i-RAM 6個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
@-5 HDTunePro 64MB file (i-RAM 6個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には4GBのメモリーを入れ合計で24GB)
A-1 CrystalDiskMark (i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には1GBのメモリーを入れ合計で20GB)
A-2 HDBENCH (i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には1GBのメモリーを入れ合計で20GB)
A-3 FDBENCH (i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には1GBのメモリーを入れ合計で20GB)
A-4 HDTunePro 4MB file (i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には1GBのメモリーを入れ合計で20GB)
A-5 HDTunePro 64MB file (i-RAM 5個の RAID 0、stripe size 128KB、i-RAM内には1GBのメモリーを入れ合計で20GB)
i-RAM 4個での CrystalDiskMark によるベンチマークテストにて Read503MB/s Write476MB/s が出ています。
i-RAM 3個・4個での RAID での実験結果をご覧になりたい方は、この下の「PREVIOUS」をクリックして下さい。
格安SSDでのRAID実験・ANS-9010(基礎的実験・ICH10RでのRAID・AdaptecでのRAID・HighPointでのRAID)についてはリンク先にサイトを作りました。