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CrystalDiskMark of Gavotte Ramdisk with regard to SSD 



本来HDDより低速であったフラッシュメモリーのチップをMtronなどが内部で4ch〜8chのRAIDを組んで日本でも2007年頃から高速SSDとして高額で販売を始めた。Intel などは10chもRAIDを組んでウェアレベリング (wear levelling)用のDRAMまで組み込み、他社のSSDの2倍もの転送速度を出している。YouTubeの動画を見る限り、SSDでノートパソコンなどは起動が早くなり大変驚き、今後パソコンはSSDに変わるような印象を受ける。しかしプチフリーズ(プチフリ, lockups, stuttering, stalling, freezing)などの問題が現時点では解決されていないので、長期間パソコンのシステムドライブとして利用するには無理があるような気もする。Intelの高額SLCのSSDなら大丈夫かもしれないが、現在MLCで起こっている問題は10倍の寿命のSLCの将来をタイムマシンで見ているような気もするタイムマシンテストの結果。不良セル(8KB)が発生するとそれを含む不良ブロック全体のデータをECC機能のバックアップデータからリカバリーして以前のエリアから新しいエリアに移動しその不良ブロック(一般に512KB単位)を無効なブロックとしてアクセス不能にする作業で約200ms(この間 RAM disk なら1GBもデータを転送できる!)の時間がかかるから、SunDisk は「ExtremeFFS」で解決することを提案している。デスクトップPCで使えるSSDになるかどうかはできあがった製品次第であろう。

SSDは耐衝撃性という観点ではHDDの3〜10倍優れているので、あまり使わない外出時の持歩き用のノートパソコンに搭載したり、カーナビのHDDをSSDに換装したりして使用するのは良い考えだと思う。ただし、耐衝撃性についてはノートパソコン用のHDDはデスクトップ用のパソコン用のHDDよりも衝撃に対して強く設計してあるようだ。実際にノートパソコンを机から落として破損したものをデータが回復できるか見るよう頼まれたことが2度ほどあるが、どちらも壊れたのはディスプレイとキーボードと本体ケースのみでHDDは無事だった。私にとっては意外だったが、ノートパソコンのHDDはわりと丈夫に格納されているものであると思った。SSDが入っているにしろHDDが入っているにしろノートパソコンは落としてはいけないものだ。
SSDの耐衝撃性が私にとって便利な点は、システムドライブで使ってみているパソコンのANS-9010のOSのバックアップをANS-9010のCFの他にノートパソコン用のHDDにも書込んで机の中に入れてあるが、HDDだから衝撃で壊れたら心配なので最安値プチフリSSDにも保存してある。バックアップファイルは絶対にプチフリしないし、机から落としたり上から物が落ちてきたりして破損してANS-9010のOSをまた最初からインストールし直さなければならない心配も減少する。
Googleのサーバーのように書込みよりも読出し量が圧倒的に多い場合、利用者はSSDでの高速化の恩恵を受ける。企業のサーバーをSSD化すれば発熱量がHDDより少なくて室内のサーバークーリング用のエアコンの消費エネルギーを減少させて地球を温暖化から守る用途としても大変有用である。
デスクトップのパソコンでSSDを高速転送速度があるから使いたいと思っても、不良ブロックが発生することを考えると壊れそうでどうも信用しきれない(他1 2 3) しかし、SSDとしてフラッシュメモリーをRAIDでまとめてしまうとHDDよりも高速であることは事実なのでどうしても使ってみたくなるが、パソコンの起動が速くなるといっても1日に1回しかパソコンを立ち上げない人もいるし、アプリケーションの起動が速いといってもそれが速くなったからといってHDDに対するアドバンテージはほんの1〜2秒である。

Web閲覧時にはサイトを見るたびにブラウザーのキャッシュの書込が発生するので、これが短縮されてサクサクとwebを閲覧できるとありがたい。そんな方にとっては Gavotte Ramdiskインストールし、ブラウザーのキャッシュを ramdisk に置くように設定(FirefoxIESafariLinuxついでにTempフォルダー)すると、システムドライブがたとえHDDだったとしても、無料ソフトでSSDの高速感を体感できます。ダウンロード・ミラー、Gavotte Ramdisk がうまくインストールされない場合は、他にHi-RAMERAMAR Soft RAM DiskFree RAMDiskWindows 2000のRamdisk.sysやIO DATA の初心者向けRamPhantom3 LE有料無料)もあります。) また、フォトレタッチ、画像の整理、音楽や動画のファイル形式の変換などにも Gavotte Ramdisk は高速で便利であり、一時ファイル置き場に利用した場合も後で消す手間が省けてよい。消すのはほんのわずかの手間であるが、苦労して作ったと思うとなかなか消せないもので、私のパソコン内は部屋と同じですぐにゴミだらけになってしまう。私にとっては自動クリーナー付きドライブである。また、こんなに高速だとエラーが出るのではないか不安になるが、このホームページがちゃんと正しく見えている方は信用していただけると思う。このサイトは最初に RAM disk 内にHTMLファイルを作成しそれを「メモ帳」やTeraPadで編集してHDD内にファイルが断片化しない形でコピー保存した後にwebにアップロードしたので、今このサイトがちゃんと見えていれば RAM disk 内でエラーが発生していなかったと言えることになります。あとこの速度は本当にこれほど高速なのだろうか。この高速 RAM disk がなければ思いつかなかった実験をしてみました。SSDの実用テストで紹介していますが、この高速 RAM disk があればSSD内で読書交錯が起こった場合の遅延倍率 DelayRatio を測定することができ、最初キャッシュぐらいにしか使い道がないと思ったソフトにも大変大きな潜在的応用力があることが分かりました。

話は RAM disk と SSD からちょっとそれますが、web閲覧については RAM disk なしでも Google Chrome があれば高速ブラウジングが可能でとても便利だと思いました。Google Chrome を使用して webを閲覧したときの体感速度は、他のブラウザーのキャッシュを RAM disk に移動させた時と同等かそれ以上の高速感があります。このブラウザーは難しい設定なしに高速にインターネットを閲覧できるソフトであって、多くの一般ユーザーにとって軽快な web browsing を容易に可能とするすばらしいソフトだと思います。しかも無料です。設定の難しい RAM disk よりもお手軽にインターネットを超高速に楽しみたい方に是非お勧めです。Google Chrome は十分高速なのでキャッシュを移動するような面倒なことは全く不要でそのまま高速感を楽しめるのですが、どうしてもキャッシュ先を移動したい方はこのサイトに移動方法が書いてあります。)

Gavotte RamdiskはSDRAMの搭載容量の内、今までOSが活用できなかった部分まで有効活用できるのでお得な気分です。最新のマザーボードでメモリーを8GB設置すれば、WinXP Service Pack 2 の場合に実験してみたら OSが使えない空き容量の残りの4.74GBまで利用することができ、Service Pack 1 の場合は1.99GBまででした。

Gavotte Ramdisk が現在市販されているSSDよりどれだけ速いか CrystalDiskMark でベンチマークテストを行ってみました。Gavotte Ramdisk は高速すぎて他のベンチマークテストでは桁数が不足して判定不能であったため、CrystalDiskMarkベンチマークテスト結果のみお示しします。

実験用の最新のPCで@ABの実験を行ったのち、CPUをオーバークロックしてCDの実験を行い、1世代前のPCでEを行って、最後にベアボーンキットのPCでFの実験を行った。(@〜Fの実験は2008年12月6日〜2008年12月25日に行ったが、2009年4月8日にD-2の追加実験を行い、2009年4月11日にアップロードした。Gの追加実験は2010年9月18日に行った。)

@まず最初にこのスペックのパソコンで計測してみた。
 CPU: Core 2 Duo E8600 3.33GHz, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache
 RAM: Samsung M378T5663RZ3-CF7 DDR2 PC6400 2GB × 2枚
 Northbridge: Intel P45
 Southbridge: Intel ICH10R
 Motherboard: GIGABYTE EP45-DS3R
 Boot HDD (C: drive): HDS721616PLAT80 (Hitachi 7200rpm 160GB UltraATA133)
 RamDisk (R: drive): 128MB FAT16
 Graphics: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
 Powered by: 潟Tイズ GOURIKI-P-550A
 Power switch: AINEX KM-01
 OS: WinXP SP1

@ CrystalDiskMark (128MB FAT16 RamDisk, C2D E8600, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache, DDR2 PC6400 2GB×2, intel P45/ICH10R)

Cドライブのシステム用のHDDは、UltraATA133(133MB/sec)接続のHitachiの160GB7200rpmのHDD (Hitachi HDS721616PLAT80 を用いIEのキャッシュはこのRドライブの RamDisk に設定してweb閲覧をしたが、Cドライブに i-RAM 2台で RAID 0 を組んでそこにシステムをインストールした時と体感的にはほとんど変わらず、とても快適であった。 850MBのファイルをRamDisk内でコピー&ペーストしてみたが、2秒ほどでコピーできるので、この Sequential Read 5.116 GB/s で Sequential Write 3.068 GB/s という転送速度の数字は信頼できると思う。


A同じ実験用のパソコンで Cドライブだけ HDD から 2個の RAID 0 構築の i-RAM に変えてベンチをしてみた。
 CPU: Core 2 Duo E8600 3.33GHz, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache
 RAM: Samsung M378T5663RZ3-CF7 DDR2 PC6400 2GB × 2枚
 Northbridge: Intel P45
 Southbridge: Intel ICH10R
 Motherboard: GIGABYTE EP45-DS3R
 Boot RAM disk (C: drive): i-RAM (GC-RAMDISK SATA 1.5Gbps=150MB/s接続)RAID 0 で2個使用
 RamDisk (R: drive): 128MB FAT16
 Graphics: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
 Powered by: 潟Tイズ GOURIKI-P-550A
 Power switch: AINEX KM-01
 OS: WinXP SP1

A CrystalDiskMark (128MB FAT16 RamDisk, C2D E8600, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache, DDR2 PC6400 2GB×2, intel P45/ICH10R)

システムディスクのCドライブを2個の RAID 0 にした i-RAM に変えてみたところ、ベンチマークテストの結果は Sequential Read 5.133 GB/s で Sequential Write 3.245 GB/s とわずかに向上した。

B同じ実験用のパソコンでDRAMメモリーを2GB×2枚追加して合計8GBとし、RamDisk のドライブの領域も 1.99GBに増やして、ファイルシステムはFAT32にして実験してみた。OSの使用領域は上限の3.5GBであるのでメモリー8GBのうち6.5GBを使用している。(注: WinXP SP2では8GBすべてを使うことができた。)
 CPU: Core 2 Duo E8600 3.33GHz, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache
 RAM: Samsung M378T5663RZ3-CF7 DDR2 PC6400 2GB × 4枚
 Northbridge: Intel P45
 Southbridge: Intel ICH10R
 Motherboard: GIGABYTE EP45-DS3R
 Boot RAM disk (C: drive): i-RAM (GC-RAMDISK SATA 1.5Gbps=150MB/s接続)RAID 0 で2個使用
 RamDisk (R: drive): 1.99GB FAT32
 Graphics: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
 Powered by: 潟Tイズ GOURIKI-P-550A
 Power switch: AINEX KM-01
 OS: WinXP SP1

B CrystalDiskMark (1.99GB FAT32 RamDisk, C2D E8600, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache, DDR2 PC6400 2GB×4, intel P45/ICH10R)

FAT16の128MBの RamDisk のドライブ領域を FAT32の1.99GBの RamDisk のドライブ領域にすると、ベンチマークの結果は Sequential Read 5.130 GB/s で Sequential Write 3.243 GB/s とやや悪化するが、その差はわずかである。

C3.33GHz(333×10)の上の状態を、試しに、3.99GHz(399×10)にオーバークロックしてみた。あっさり成功して意外だった。

CPUの処理能力に比例してベンチの結果が向上し C2D E8600 @3.99GHz では Sequential Read 6.096 GB/s で Sequential Write 3.851 GB/s となった。

DこのCPUでは、4.22GHz(422×10)がオーバークロックの限界だった。(2008年12月25日の時点で)

やはりCPUの処理能力に比例してベンチの結果が向上し、C2D E8600 @4.22GHz の CrystalDiskMark の結果は Sequential Read 6.467 GB/s で Sequential Write 4.104 GB/s で最高値となった。ベンチマニアの人は皆同じだと思うけど、あまり意味のないことだが、数字が1増えただけでもうれしかった。(←テンネン!)
RAM disk のベンチ結果でもっと高速なデータを出している人がいた。CPUは10万円以上もする Core 2 Extreme だった。C2Dでデータがのびないのはしかたがないと思った。そのスレがおもしろかったので読んでいたら、別の住人が定格1.75Vまでかけられる Core 2 Extreme にオーバークロックをするために1.9Vかけていた。10万円以上もする宝石みたいな石に1.9Vの電圧とは〜! そしてその人はすばらしいベンチ結果を得る前にその10万円もする石が焼けてしまって使えなくなってしまっていた。全然気落ちしてしょげている様子はなく、まあこんなことがあってもしかたがないという感じで、世間様には立派な人たちがいるものだなぁ!と畏怖心を抱いて右上の×をクリックした。Chickenの私は1.275Vまでしかかけられませんでした。

D-2 OSのソフトでオーバークロックすると細かい調節ができず、4.35GHz(435×10)にすると安全機能が働き自動的にシャットダウンしてしまっていた。Dに書いた「もっと高速なデータ」とは CrystalDiskMark のSequential Read で 6.7 GB/s代であったが、ずっとうらやましく思っていた。後日、Motherboard の BIOS ではさらに細かく設定ができて、DRAMやGFXのクロックも別々にコントロールできることがわかったので、2009年4月8日に 4.32GHz(432×10)で再挑戦してみた。今度は自動的にシャットダウンせずに待望の 6.7 GB/s越えのデータを得ることができた。4KBの Random も Read・Write共に 200MB/s を越え一般的なSSDの Seequential Read 並の速度に達し、これがあればプチフリSSDも全域 200MB/s の速度で使えて便利だと思いました。




E次に1世代前のこのパソコンで計測してみた。
 CPU: Pentium 4 Processor 540 3.2GHz, 800MHz FSB, 1MB L2 cache, Socket775
 RAM: Samsung DDR PC3200 1GB × 4枚
 Chipset: intel 865PE/ICH5
 Motherboard: GIGABYTE GA-81PE775-Pro
 HDD (C: drive): HDT722525DLAT80 (Hitachi 7200rpm 250GB UltraATA133)
 RamDisk (R: drive): 128MB FAT16
 Graphics: RADEON 9600 Series
 OS: WinXP SP1

E CrystalDiskMark (128MB FAT16 RamDisk, P4 3.2Ghz, 800MHz FSB, 1MB L2 cache, DDR PC3200 1GB×4, intel 865PE/ICH5)

システム用のHDDは、UltraATA133(133MB/sec)接続のHitachiの160GB7200rpmのHDD (Hitachi HDS721616PLAT80 を用いてIEのキャッシュはこのRドライブの RamDisk に設定してweb閲覧をしたが、高速SSD 2台で RAID 0 を組んでそこにシステムをインストールした時と体感的にはほとんど変わらず、まずまずの快適さであった。


F最後にベアボーンキットのパソコンで計測してみた。
 CPU: Pentium 4 3.2GHz, 800MHz FSB, 1MB L2 cache, Socket478
 RAM: Samsung DDR PC3200 1GB × 2枚
 Chipset: intel 865/ICH5 (BioStar IDEQ ベアボーン付属マザーボード)
 Boot RAM disk (C: drive): i-RAM (GC-RAMDISK SATA 1.5Gbps=150MB/s接続)単体
 RamDisk (R: drive): 128MB FAT16
 Graphics: GeForce FX5200
 OS: WinXP SP2

F CrystalDiskMark (128MB FAT16 RamDisk, P4 3.2Ghz, 800MHz FSB, 1MB L2 cache, DDR PC3200 1GB×2, intel 865G/ICH5)

システム用の Diskは、単体の i-RAMを用いてIEのキャッシュはこのRドライブの RamDisk に設定してweb閲覧をしたが、まずまずの快適さで単体の高速SSD並であった。しかし i-RAM にキャッシュするのと速度はあまり変わらないので、電源を切ってもPCIスロットの電源でメモリーの保たれる i-RAM に IE のキャッシュを戻した。レジストリに登録すれば64MBまでは電源を切ってもメモリーの内容が残るということで、実際に32MBあったIEのキャッシュはパソコン電源を切ってから再度立ち上げてみてもちゃんと残っていた。

新発売のANS-9010が欲しくてたまらなかったが、電源を切るとデータが消失する点では RAM disk と変わらないし、RAID 0で利用したANS-9010の約15倍も高速な RAM disk がフリーソフトとして利用できるので、無駄遣いをせずに当分はこの RAM disk で遊んでがまんすることにします。(HDDの100倍高速だから充分満足すべし!)

でもANS-9010はかなり安くなってきました。 → やっぱりがまんできなくなって、2008年12月20日最初の1台目のANS-9010を購入してしまいました。OSがインストールできる点はRamDiskと決定的に違う! 2008年10月31日には49,800円でしたが、2009年2月1日に見たら、もう、35,800円でした。(ANS-9010の基礎的実験


追加実験
G2010年9月18日にCore i7-950でオーバークロックして計測してみました。

 CPU: Core i7-950 @4.13GHz, 8MB cache
 RAM: Samsung M378B5273BH1-CH9 DDR3 PC3-10600 4GB × 6枚
 Northbridge: Intel X58
 Southbridge: Intel ICH10R
 Motherboard: GIGABYTE GA-X58A-UD5 (rev. 2.0)
 Boot RAM disk (C: drive): ANS-9010
 RamDisk (R: drive): 2.046GB FAT32
 GFX: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
 Powered by: GOURIKI-P-550A
 OS: WinXP SP1



Core i7-950 @4.13GHz (172×24) では Gavotte Ramdisk の転送速度は Sequential Read 9500 MB/s で Sequential Write 12619 MB/s となった。
CrystalDiskMarkで5桁の数値が出るとは知らなかったが、Google先生にお尋ねしたら、9000台1万越えのサイトがありました。