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RealSSD C300 vs. Plextor M2S 



2010年2月26日に Marvell controller "88SS9174" 搭載の 256GB RealSSD C300 がMicronやLexar Mediaの子会社であるCrucialから発売された。
公称速度は最大書込速度が355MB/sで、最大読出速度が215MB/sである。
発売時の価格は高価であったが、2010年6月25日になって、RealSSD C300 64GBが発売され、購入しやすくなった。
まず、各種 RealSSD C300 の単体での性能とRAID 0にした時の性能等を調べてみた。

2010年12月18日に Marvell controller "88SS9174" を搭載した Plextor M2S (=PLDS LITE-ON LA-xxxM2S) が日本でも潟潟塔Nスインターナショナルから発売されたので、 PX-128M2S 等を RealSSD C300 と比較できるように同じtest systemで2010年12月22日にベンチ測定してみた。
2010年12月25日発売予定のPX-256M2Sも発売予定日より早くoliospecから購入できたので、これについても2010年12月22日にベンチ測定を行った。


On this site:

  • Performance Measurements 1: C300 64GB SATA II (ICH10R IMSM driver) 0 fill vs. random
  • Performance Measurements 2: C300 64GB SATA II (ICH10R IMSM driver)
  • Performance Measurements 3: C300 64GB SATA III (ASUS U3S6 Marvell driver)
  • Performance Measurements 4: C300 64GB x2 SATA II RAID 0 (ICH10R IMSM driver)
  • Performance Measurements 5: C300 64GB x2 SATA III RAID 0 (3ware SAS 9750-8i LSI driver)
  • Performance Measurements 6: C300 128GB SATA II (ICH10R IMSM driver)
  • Performance Measurements 7: C300 128GB SATA III (ASUS U3S6 Marvell driver)
  • Performance Measurements 8: C300 128GB SATA III (玄人志向 SATA3I2-PCIe Marvell driver PCIe x8 Gen. 2.0)
  • Performance Measurements 9: C300 128GB SATA III (玄人志向 SATA3I2-PCIe Marvell driver PCIe x1 Gen. 1.0)
  • Performance Measurements 10: C300 256GB SATA III (ASUS U3S6 Marvell driver)
  • Performance Measurements 11: C300 64GB x4 SATA II RAID 0 (ICH10R IMSM driver)
  • Performance Measurements 12: PX-128M2S 128GB SATA III (ASUS U3S6 Marvell driver)
  • Performance Measurements 13: PX-128M2S 128GB x2 SATA II RAID 0 (ICH10R IMSM driver)
  • Performance Measurements 14: PX-256M2S 256GB SATA III (ASUS U3S6 Marvell driver)
  • Performance Measurements 15: PX-256M2S 256GB SATA III (ASUS U3S6 & GA-X58A-UD5 Marvell 88SE9123 & 88SE9128 drivers)
  • Performance Measurements FINAL: RealSSD C300 vs. Plextor M2S (AMD SB850 ATi & MS driver)




  • ベンチマークテスト (Benchmarks)

    使用した実験用パソコンのスペックは次の通りです。
     CPU: Core 2 Duo E8600 3.33GHz, 1333MHz FSB, 6MB L2 cache
     RAM: Samsung M378T5663RZ3-CF7 DDR2 PC6400 2GB × 4枚
     Northbridge: Intel P45
     Southbridge: Intel ICH10R
     Motherboard: GIGABYTE EP45-DS3R
     Boot SSD: ANS-9010 (2ポートRAID 0でIMSM導入済み)
     GFX: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
     Powered by: GOURIKI-P-550A
     OS: WinXP SP1 (perfomance measurements 5とFINALのみ Win7 64bit)


    最初に使ったRealSSD C300のCrystalDiskInfoである。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 1
    最初にCrystalDiskMark 3の0 fillテストとdefaultのrandomデータの転送テストで差があるか64GBのRealSSD C300を用いて1000MBテストで調べてみた。

    @a 1000MB 0 Fill @b 1000MB Random

    転送速度に著明な差はなかったので、SandForceのような圧縮転送機能はないと考えられた。
    RAIDでの測定など何種類かテストする必要があり、flash NANDの性能低下を防止したかったので、64GBのSSDではこのあとの測定は0 fillテストでベンチを測定することにした。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 2
    Cache bufferの効果を見るために最初にCrystalDiskMark 3で100MBテストと1000MBテストを行ってみた。
    RealSSD 64GBを用いて、ファイルシステムはNTFSでSATA 3Gbps RAID(AHCI)モード接続、ICH10RでIMSM driverにて、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ @a 100MB・@b 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    Aa 100MB Ab 1000MB

    両者にあまり差がなく、cacheの利用が明確ではないように思えた。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 3
    SATA IIIでのベンチ計測を行ってみた。
    RealSSD 64GBを用いて、ファイルシステムはNTFSでSATA 6Gbps AHCIモード接続、ASUS U3S6でMarvell driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ @a 100MB・@b 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    Ba 100MB Bb 1000MB

    両者とも最大書込速度が360MB/sが得られ、満足な結果が得られた。
    この360MB/sの最大書込速度を最大限に利用するには、他にSSD 2個以上のRAID 0のarrayで書込速度が360MB/s以上の物が必要で、PCI Express Gen2のスロットも不足し非現実的である。もし高額なSLCのVertex 2 EX (max 275MB/s write)X25-E (max 170MB/s write) や synchronous MLC NANDの 256GB C300 (max 215MB/s write) を相手方のドライブに用いたとしても、これらの最大書込速度はC300のSATA IIの最大読出速度277.2MB/sに及ばないので、実用レベルではSATA II接続で充分であることが分かった。

    このU3S6はMarvellのdriverでC300のdriverと同じMarvell製であるが、2010年7月の時点ではWin7のTRIMが効かない。これを回避するためには、standard Microsoft AHCI driverを利用すればFW0002ならばTRIMが効くが、今度はUSB 3.0 driverが効かなくなった。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 4
    ICH10Rを用いてRAID 0にしてみた。
    2個のRealSSD 64GBを用いて、RAID 0のarrayはNTFSでformatし、SATA 3Gbps RAIDモード接続、ICH10RでIMSM driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ @a 100MB・@b 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    Ca 100MB Cb 1000MB

    2個のC300をICH10RでRAID 0で使用した場合、単体でのSATA II接続の2倍のスコアとなり、満足な結果であった。下記の実験7での128GBのC300単体のベンチと比べても、ほとんどの計測値でより高速であった。ICH10RのRAID 0では、IMSM (Intel Matrix Storage Manager) driver や IRST (Intel Rapid Storage Technology Driver) で、Win7のTRIMが有効かどうか確認してみることが必要である。AnandTechの記事によれば、TRIMなしでは、RealSSD C300は速度劣化が激しく、速度回復もあまり期待できない
    ただし、速度劣化があってもinterleaved memoryでaccess latencyを短縮できるように、SSDへのaccess latencyも半減以下(1/drive数)になるのでアプリの起動速度やクリック時の反応性は向上する。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 5
    SATA III 6Gbpsの 3ware SAS 9750-8iRAIDカードでベンチ測定を行ってみた。このRAIDカードにはWinXPのdriverはなかったので、Win7 64bitで計測した。
    2個のRealSSD 64GBを用いて、RAID 0のarrayはNTFSでformatし、SATA 6Gbps AHCIモード接続、SAS 9750-8iでLSI driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ @a 100MB・@b 1000MB・@c 100MB・@d 1000MB にて、@a・@bではstriping sizeを256KBとし@c・@dではstriping sizeを64KBとして 0 fillベンチ測定を行った。

    Da 100MB Db 1000MB

    Dc 100MB Dd 1000MB

    Da・Dcでcache bufferの効果が著明で、1.5Gbps越えの500MB cache内蔵のRAIDカードらしい結果が出た。
    Db・Ddでは連続読出および連続書込速度がBbの2倍程度に伸び、順当な結果であった。
    4K Randomについては10MB/s以下と著明に悪化していた。もしかしたら、C300ではIometer IOPS performanceが悪いことと関係しているかもしれないと思った。

    X25-M G2 や Samsung (S3C29RBB01-YK40) ではTRIMを主にWin7からから受け取るので、Win7からのTRIMがなければ速度低下が激しい。これに対し、X25-M G1 や Toshiba (T6UG1XBG) SSDでは、controllerがTRIM処理を行うのでOSからのTRIMはほぼ不要であり、RAIDカードを用いる時に速度低下を回避したい場合には後者のSSDを利用する方がよさそうである。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 6
    128GBのRealSSD C300 (MTFDDAC128MAG-1G1) をファイルシステムはNTFSで、ICH10RのRAID(AHCI)モードのIMSM driverを利用してSATA 3Gbps で接続し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Ea 100MB・Eb 1000MB にてdefaultベンチ測定した。今後この128GBのSSDでは、このセクション以降、各100MB・1000MBのベンチ測定ごとにSecure Eraseを行って測定してみることにした。

    Ea 100MB Eb 1000MB

    SATA 3Gbps の限界があり、Sequential Readは100MBテストで277.1MB/s、1000MBテストで277.3MB/sであった。

    私の購入したMTFDDAC128MAG-1G1はOEM用か何かで、Crucialの物と型番も1文字違い製造会社名もMicronになっていて、firmwareもFW0001であった。このままでは、TRIMが効かないので、Crucialのサイトのfirmware updatesを行ってみたが、MTFDDAC128MAG-1G1でもCTFDDAC128MAG-1G1と同様に無事ファームアップすることができた。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 7
    今度は、SATA 6Gbps の PCIeカードであるASUS U3S6を用いて、このPCIeカードをPCIe x8 slotに挿入し、ファイルシステムはNTFSで、AHCIモードのMarvell driverを利用してSATA 6Gbpsで接続し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Fa 100MB・Fb 1000MB にて、128GBのRealSSD C300 (MTFDDAC128MAG-1G1) のベンチマークをとった。

    Fa 100MB Fb 1000MB

    SATA 6Gbps ではSATA 3Gbps の限界300MB/sを越えることができ、Sequential Readは100MBテストで362.9MB/s、1000MBテストで359.2MB/sとなった。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 8
    今度は、別のSATA 6Gbps の PCIeカードである玄人志向 SATA3I2-PCIeを用いて、このPCIeカードをPCIe x8 Gen2 slotに挿入し、ファイルシステムはNTFSで、AHCIモードのMarvell driverを利用してSATA 6Gbpsで接続し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Fa 100MB・Fb 1000MB にて128GBのRealSSD C300 (MTFDDAC128MAG-1G1) のベンチマークをとった。。

    Ga 100MB Gb 1000MB

    同様にSATA3I2-PCIeを用いても、SATA 6Gbps ではSATA 3Gbps の限界300MB/sを越えることができ、Sequential Readは100MBテストで349.4MB/s、1000MBテストで351.2MB/sと、U3S6よりやや低い値であった300MB/s越えを達成し、その最大読出速度の差はわずかであった。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 9
    玄人志向 SATA3I2-PCIeはリンク先の写真を見ても分かるとおり、PCIe x1 Gen1 の一番小さいslotに挿入することもできる。PCIe x1接続の1レーン当たりの片方向の転送速度限界は250MB/s(双方向で500MB/s)であるが、この場合にSATA 6Gbps の PCIeカードであるSATA3I2-PCIeを用いると、どのくらい転送速度が低下するか知りたかったので、このPCIeカードをPCIe x1 Gen1 slotに挿入し、ファイルシステムはNTFSで、AHCIモードのMarvell driverを利用してSATA 6Gbpsで接続し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Fa 100MB・Fb 1000MB にてベンチ測定した。

    Ha 100MB Hb 1000MB

    SATA3I2-PCIeをPCIe x1 Gen1 slotに挿入した場合には、やはりかなり転送速度が落ちて、SATA 6Gbps の PCIeカードであっても、Sequential Readは100MBテストで204.0MB/s、1000MBテストで203.8MB/sしか出なかった。

    2010年7月の時点ではIntel chipsetのmotherboardの製品のPCIe x1 slotはほとんどGen1なので、PCIe x1 slotを利用した場合にはこれと同じ結果になるでしょう。パソコンショップで見てきたら、AMDのAMD 890FX ChipsetAMD 890GX Chipsetとペアで使われるSB850 chipsetはPCIe x1 Gen2に対応していて良さそうでした。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 10
    256GBのRealSSD C300 (MTFDDAC256MAG-1G1) を用いて、ファイルシステムはNTFSでSATA 6Gbps AHCIモード接続、ASUS U3S6でMarvell driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ @a 100MB・@b 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    Ia 100MB Ib 1000MB

    Sequential Readは100MBテストで358MB/sとなり公称速度の355MB/sを越えることはできた。
    Sequential Writeの方はこのtest systemでも一応最大書込速度が200MB/sを越えることはできたが、AMD platformdでの結果のような222MB/sには達しなかった。
    Plextor M2S発売後に気付いたことで結果論であるが、205〜208MB/sの書込速度はU3S6での最大書込速度のほぼ上限値と考えられる。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 11
    4個のRealSSD 64GBを用いてICH10RにてRAID 0とし、arrayはNTFSでformat、SATA 3Gbps RAIDモード接続、IMSM driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Ja 100MB・Jb 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    Ja 100MB Jb 1000MB

    4個のRealSSD 64GBを用いると、最大読出速度は600MB/sを越え、最大書込速度は300MB/s以上となった。



    上の写真はcontrollerを比較できるように2枚のSSDの基板を重ねて撮った写真であるが、ご覧の通り、左のRealSSD C300と右のPlextor M2S Seriesは同じMarvellのcontroller "88SS9174" を搭載している。
    左のRealSSD C300のcontrollerの型番は"88SS9174-BJP2"で、右のPlextor M2S のcontrollerの型番は"88SS9174-BKK2"である。
    Plextor M2S Seriesでは、Sequential WriteがIMFTのNAND flashより高速なToshibaのNAND flashを採用していて、vendorの公称転送速度はRealSSD C300より向上している。公称速度は「最大読み込み400MB/秒、最大書き込み300MB/秒!」と今までに出たSATA接続のSSDの中で最高速度なので、自分の目で見てみたくなり、ここからはPlextor M2S Seriesを使って、以下のベンチ測定を行ってみました。使用したPlextor M2S SeriesのCrystalDiskInfoです。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 12
    最初に、公称速度が「最大読み込み350MB/秒、最大書き込み200MB/秒!」のPX-128M2Sを用いて、RealSSD C300におけるFa・Fbと同条件でベンチ測定してみた。
    ASUS U3S6を用いて、このPCIeカードをPCIe x8 slotに挿入し、PX-128M2Sを単体でこのカードのSATA 6Gbpsポートに接続し、ファイルシステムはNTFSでAHCIモードのMarvell driverを利用して、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Ka 100MB・Kb 1000MB にてベンチ測定した。

    Ka 100MB Kb 1000MB

    100MBテストでSequential Readが282.4MB/sとなりSATA II 接続になってしまったのかと思ってRealSSD C300につなぎ代えてみたが、RealSSD C300ではちゃんとSATA III 接続のデータが出た。再度PX-128M2Sに戻して計測したが同様の結果だったので、このベンチ結果は間違いではなかった。
    1000MBテストではSequential Readが330.4MB/sとなり、公称速度に近い値が出た。

    128GBのRealSSD C300とPX-128M2Sのベンチ結果を比較すると、RealSSD C300はRandom Read 4KBが Fb 33.91MB/sとPX-128M2Sより高速であり、PX-128M2SはSequential Writeが Kb 195.8MB/sとRealSSD C300より高速である特徴があるといえる。

    PX-128M2Sは、256GB RealSSD C300の半分のcapacityで同等の速度を達成しており、私の実験用の古い世代のパソコンでも公称速度に近い速度を確認することができてM2S Seriesの中ではお買い得かなと思った。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 13
    ICH10Rを用いて2個のPX-128M2SをRAID 0にしてみた。
    RAID 0のarrayはNTFSでformatし、SATA 3Gbps RAIDモード接続、ICH10RでIMSM driverを利用し、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ La 100MB・Lb 1000MB にて0 fillベンチ測定を行った。

    La 100MB Lb 1000MB

    この結果を4個の64GB RealSSD C300の結果と比較すると、RealSSD C300はSequential Readが Jb 600.3MB/sとPX-128M2Sの Lb 498.1MB/sより約20%高速であり、PX-128M2SはSequential Writeが Lb 377.3MB/sとRealSSD C300の Jb 306.8MB/sより約20%高速である特徴があるといえる。


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 14
    今度は、公称速度が「最大読み込み400MB/秒、最大書き込み300MB/秒!」であるPX-256M2Sを用いて、RealSSD C300におけるIa・Ibと同条件でベンチ測定してみた。
    ASUS U3S6を用いて、このPCIeカードをPCIe x8 slotに挿入し、PX-256M2Sを単体でこのカードのSATA 6Gbpsポートに接続し、ファイルシステムはNTFSでAHCIモードのMarvell driverを利用して、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Ma 100MB・Mb 1000MB にてベンチ測定した。

    Ma 100MB Mb 1000MB

    Sequential Readは1000MBテストで384.9MB/sと公称速度に近い値が出たが、Sequential Writeは208.6MB/sと公称速度の約2/3で、256GB RealSSD C300の結果 Ib 205.4MB/sと酷似している。
    256GB RealSSD C300は他のシステムのベンチ結果では220MB/sを越えている報告があったので、私のtest systemでU3S6に接続した場合の連続書込速度の上限かなと思っていたが、PX-256M2Sでもほぼ同じ速度で頭打ちだったので、やはりこのtest systemではこれが上限だろうと考えられた。

    −この書込上限速度(208MB/s近辺)はICH10RのSATA IIでの最大書込速度より遅いので、プロのレポーターの方が記事を書くときに悩んでいたpitfallであろう。−


    PERFORMANCE MEASUREMENTS 15
    別のtest systemでどうなるのかが気になってきたので、次のもう少し新しいsystemにつないでみた。
     CPU: Core i7-950 3.06GHz, 8MB cache
     RAM: Samsung M378B5273BH1-CH9 DDR3 PC3-10600 4GB × 3枚
     Northbridge: Intel X58
     Southbridge: Intel ICH10R
     Motherboard: GIGABYTE GA-X58A-UD5 (rev. 2.0)
     Boot SSD: CSSD-PNM64WJ2
     GFX: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
     Powered by: GOURIKI-P-550A
     OS: WinXP SP1


    PX-256M2SU3S6に接続したまま、旧systemから新しいsystemのCPUに最も近位のPCIe x16 slotに刺し換えた。ファイルシステムはNTFSでAHCIモードのMarvell driverを利用して、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Na 2000MB にてベンチ測定した。(2000MBテストの方が1000MBテストよりわずかに速かったから)
    次に、GIGABYTE GA-X58A-UD5のSATA IIIポートにPX-256M2Sを接続して、同様に、ファイルシステムはNTFSでAHCIモードのMarvell driverを利用して、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ Na 2000MB にてベンチ測定した。

    Na U3S6 Nb X58A-UD5

    Sequential Writeは2000MBテストで208.4MB/sと Mb の旧systemでのベンチ結果とほぼ同じなので、この208MB/s付近がこのカードを用いた場合の最大書込速度の上限値らしい。
    それに比べて、新systemのon board SATA III portを利用した場合には、2000MBテストのSequential Writeは Nb 240.0MB/sに改善した。
    公称値300MB/sは、FOXCONN A9DA-SAMD 890GX + SB850)で達成されているので、現時点のIntel platform systemではこの 240.0MB/sが最大書込速度の限界かなと思われた。

    PX-256M2Sのように、単体で高速に書き込めるSSDをはじめて使ってみて分かったことは、このSSDの性能を引き出すにはそれに見合ったシステムが必要だなと思いました。
    PC Hotline!で久保勇さんの選んだシステムの中でも、このPX-256M2Sの書き込み性能を引き出せるのは、このサイトの一番上のセットだけではないかと思う。


    RealSSD C300の公称最大書込速度は、次の通りである。
    64GB 70MB/s
    128GB 140MB/s
    256GB 215MB/s

    私のtest systemでの実測値は下記のようであった。
    64GB Bb 78.93MB/s
    128GB Fb 144.5MB/s
    256GB Ib 205.4MB/s (←with U3S6 bottleneck)

    RealSSD C300は、連続書込速度の遅いIMFTのNAND flashを用いて高速書き込みを達成していて、私はNAND flashのdieを重ねて速度を出しているものと想像していた。

    今回のPlextor M2Sの発売で、公称最大書込速度は次のように同様に64GBの2の累乗倍ごとにステップアップしている。
    64GB 100MB/s
    128GB 200MB/s
    256GB 300MB/s (←proven by AMD platform)

    私のtest systemでの実測値は次のようである。
    64GB なし
    128GB Kb 195.8MB/s
    256GB Mb 240.0MB/s (←with Intel platform bottleneck)

    結論:RealSSD C300が高速である理由は、NAND flashのdieを重ねてチャンネル数を増やしinterleaved memoryとして機能させ高速化している点と、64GBの2の累乗倍ごとの速度の向上に対応できるように、本来server用とされる Marvell controller "88SS9174" がARM9をdual processorとして搭載していて、controller内で2つのARM9 processor coresが、host側からの要求とNAND側からの要求を別々に同時並行処理している点の2つにより、これほど高速化されたのだとわかった。

    同じ Marvell controller "88SS9174" を採用しているRealSSD C300とPlextor M2Sでは、Toshibaの高速NAND flashを採用しているPlextor M2Sの方が連続書込速度はより高速であったが、性能を充分に発揮できるのは、現時点(2010年12月22日)では、AMD platform (890GX + SB850等)に限定されているのかもしれないと思った。
    (PCIe interface cardにもARM9 processorを2つ搭載して欲しいですね。もう搭載済みかもしれませんが…


    PERFORMANCE MEASUREMENTS FINAL
    ここまで来たらどうしても書込速度が300MB/s出るところを見たくなってしまった。
    下記のAMD platformのtest systemで、2010年12月27日に追加実験を行った。

     CPU: Phenom II X6 1090T Black Edition 3.2GHz, 3MB L2 cache, 6MB L3 cache
     RAM: Samsung M378B5273BH1-CH9 DDR3 PC3-10600 4GB × 4枚
     Northbridge: AMD 890GX
     Southbridge: AMD SB850
     Motherboard: GIGABYTE GA-890GPA-UD3H (rev. 2.0)
     Boot SSD: ANS-9010
     GFX: GIGABYTE GeForce 7300GS (nVIDIA 7300GS)
     Powered by: GOURIKI-P-550A
     OS: Win7 Home Premium 64bit


    GIGABYTE GA-890GPA-UD3H のSATA IIIポートにReal SSD C300とPlextor M2Sを順に接続して、ファイルシステムはNTFSで、M/B付属CDにあるAHCIモードのATi driverを利用して、CrystalDiskMark 3 で計測サイズ1000MB にてベンチ測定した。

    Oa RealSSD C300 Ob Plextor M2S

    Plextor M2SのSequential Writeはついに公称速度の300MB/sに到達した。
    AMD platformを用いればRealSSD C300のSequential Writeも向上し、Intel platformのIbで205.4MB/sしか出なかった速度が235.5MB/sに達した。

    Plextor M2SのSequential Readも435.5MB/sに到達し、Plextor M2S Seriesは公称速度以上にすばらしいことがわかった。


    Standard Microsoft AHCI driverで計測すると、Random 4KはATi driverでの計測より劣るがSequentialはやや高速である。このSSDの最高速度がどれだけあるのか知りたかったので、standard Microsoft AHCI driverを用いてPhenom II X6 1090Tを3.7GHzにoverclockして計測してみた。

    Oc PX-256M2S overclocked  Od Sandy Bridge (参考値)

    Sequential Readが442.2MB/sでSequential Writeが320.1MB/sが私のシステムでの最高速度となり、メーカーの公表値に近似するデータが得られ、Plextor M2Sのポテンシャル自体は、定格で計測するよりさらに高いことがわかった。 (Odは台湾でのSandy Bridge P67でのPX-256M2Sの参考計測値)


    (cf. K8 microarchitecture開発時代にAMDは64bit版CPUの先発メーカーとなり互換機メーカーではなくなった。64bit版WindowsもAMDの演算algorithmに対応して開発されており、相性問題はより少ない。K10 microarchitectureの45 nm Phenom II Seriesになっても、同じ動作クロックなら演算速度がより速いというAMDの高速処理技術は引き継がれていると推測される。

     格安でSB850のこの高速性能を楽しめればいいなと思ったので、他にパソコン・ショップと通販で見つけた7,000〜8,000円代の"890GX+SB850"のchipsetのボードで、Biostar(TA890GXB HD)とFoxconn(A9DA)で確認してみましたが、Plextor SSDとのメーカー間の相性問題も発生せず、affordable and value productsでも充分にOb並みの高速性能をWin7でもXP(SP3)でも得ることができました。

     試しに8,000円台で売っているAthlon II X4 640 2MB cacheで実験してみたところ、なんと Athlon II でもSequential Readが420MB/sを越え、Sequential WriteもCore i7-950でさえ達成困難だった300MB/s近い速度が右のscreen shotのように出てしまいました。
    その後6,400円程のAthlon II X2 265 2MB cacheで試しても、やはり同程度の速度が出ました。

    ( 右のscreen shotのうち、
    左は4コア3.0GHzのAthlon II X4 640 + Foxconn A9DA の CDMで、
    右は2コア3.3GHzのAthlon II X2 265 + Foxconn A9DA の CDM )

     Athlon II は低発熱で音もより静かで、コア数の少ないCPUを使えばさらに低消費電力となり、ボードとCPUで合計16,000円も出せば簡単にメーカーの公称スペックを出せることがわかって、Sandy Bridge発売直前にCPUの価格がその1/3と安価で、よく使うsouthbridgeがより高速なAMDがとても気に入ってしまいました。

     Plextor SSDの性能が発揮できなくてSSDが悪いと思っている方もいらっしゃると思いますが、Intel環境の方でもP67などのchipsetが使えるSandy BridgeのCPUが発売されれば、systemの能力不足によってPlextor SSDの性能が発揮できないという問題も解決されると思います。2011年1月発売予定のSandy Bridgeではデータ演算幅が128bitから256bitに拡張し演算処理能力がAMDのBulldozerに近づいてくるため、台湾で計測のP67でのCDMは向上しています。)



    2011年4月18日追記 (Access Latency = Read/Write Latency):
    製品の短所はsupply sideのためにはそのサイトに書かない方がよいが、consumerのためには書いた方が良心的と思ったのでプチフリについて追記することにした。
    以前から言われていたRealSSD C300のプチフリは、DriveLatencyCheckerを用いて1500msecものaccess latencyが時折出現することで定量的に証明されていたが、「resource monitor」の「ディスク」の項目の「応答時間(ミリ秒)」でも誰でも簡単に確認することができる。
    Marvellのcontrollerは極小データのアクセス作業に弱く、ToshibaやIntelのcontrollerのSSDではほとんどが70msec以内に収まり160msec以上のlatencyが出現することはあまりないが、Marvell 88SS9174-BJP2および88SS9174-BKK2の両者とも300msecを越えるlatencyがよく出現する。
    2chでは、LPM-Feature (Link Power Management Feature) の無効化と、IRSTのversionを可能ならば最新のものから9.6.0.1014に戻すとプチフリしにくくなるとされているが、JMicronの時と同様に、ドライブの記録領域の断片化が進めばプチフリはさらに発生しやすくなる。
    IRST10.1や10.5で必ずプチフリするかというとそうでもなく、私の使っている別々のPCのWin7を3種類、SecureEraseしたC300にドライブコピーしてASRock P67+2600Kのシステムに繋いで試してみたが、全く同じhardware上でlatency 300〜700msecが頻発するWin7の構成としないWin7の構成があった。
    最も調子よかった場合にはIRST10.1の場合でも、ToshibaやIntelと同様にlatencyが70msec以内に収まっているものもあった。
    ただしこの場合でも、ANS-9010やToshiba SSDの場合にSystemのlogの書込み時のlatencyはほとんどのものが0msecであるのに対し、88SS9174-BJP2で2〜6msec、88SS9174-BKK2で5〜10msecと時間がかかっている場合が多く、88SS9174-BKK2の場合にはバックグラウンドでのlogの書込みの際に300〜400msec要することもよくある。

    RealSSD C300に4KBのSystem logを書き込む際にaccess latencyが4msecあったとしよう。
    @bを見るとrandom 4KBの書込速度は58.34MB/sであるから、「書込所要時間」は、(4/58.34*1000)*1000=0.0686msecである。「Access latency」である4msecと比較すると、4msec/0.0686msec=58.34 となり、実に「書込所要時間」の58倍もの時間の「access latency」があるわけであるから、ベンチで4KB randomの書込速度が高速であることよりも、access latencyが短くて引っかかりのないSSD controllerを設計する方が、実作業時間を短縮するのにとても重要であるかがわかる。400msのlatencyに至っては書込時間の5800倍にもなるわけであるから、このようなaccess latencyの出るSSDは如何に理不尽かがわかる。こんなに長いlatencyはANS-9010では絶対に出ない。私は普段常用としてはANS-9010とToshibaのSSDを使っていて、access latencyのresource monitorで確認できる応答時間(ミリ秒)の表示数値については、C300の引っかかり感でお困りのみなさんにはとても申し訳ないが、ほとんどが0msecである。私のC300の試験機では、partition alignmentが適合している方が落ち着いてきたときに応答時間に0msecが増えてきてlatencyが短いような気分もするが、optimal partition alignmentの場合でも、頻度は少ないが、1000msecを越えるaccess latencyが時に出現することは間違いない。

    以上の結果、Marvell controllerのSSDはOSに利用するよりもデータ処理用に利用するのが賢明かもしれないと思った。プチフリ問題等に対して、Crucialは新しいfirmwareを開発中とし、問題があることを認めている。
    (2011年4月23日追記: 本日付けでプチフリ問題は解決済みと断言しているサイトもできた。LPM-Featureをレジストリ操作により無効化して「解決済み」としています。レジストリを操作できる方は試してみてください。ただし、レジストリはバックアップをとっておかないとBSOD(Blue Screen Otto Detekita)になって起動不能になることもあるので、初心者の方は十分ご注意下さい。<(_ _)>)

    多少ベンチスコアが見劣りしても、Toshiba SSDやX25-M G1のように、SSD自体のGCが優秀で速度低下防止をOSのTRIMにあまり依存していない場合は、速度低下や起動不能となる事態は少ないが、速度回復をOSやAHCI/IDE driverのTRIM通過性に依存している場合にはOSやchipset driverが変わるたびにfirmware updateが必要となることも考えられ、consumerの立場から言えば、X25-M G2の5回やOCZ-Indilinxの10回以上のfirmware updateがあるようなSSDの常用は不安である。


    2011年4月21日追記 (Random 4KB QD=1 & QD=32):
    命題@「実用上sequential accessよりもrandom accessの方が多く、random access性能に優れている方が体感速度が向上する。」
    命題A「QD3やQD32の計測値が高ければ体感速度は向上する。」

    私はいろいろSSDを実用的に使ってみて、この2点については微々たる部分で「真」であるが、命題全体としては「偽」であると思っていた。
    命題@に至ってはプロのレポーターが堂々と記事に書いていることすら見かける。2chでも私と同じ考えの人の書き込みに対して、「それでは何のためにベンチがあるんだよ。」という反論がなされているのを見る。

    私はbenchmark testはそのSSDの特性を知るために重要で、体感できないものを知りうる手段としてとても大切なものだと思っている。Benchmark testがあるからこそ、SSDを改善し進歩させたり、firmwareのbugを発見したりできるのである。

    HD TuneやATTOは、元来0fill testでしかも計測時間が短くて計測誤差が大きくばらつきがあり、そのデータを以てそのSSDの最高速度などと認定するには不正確だと思って、私は使わなくなった。 たぶん同様の考えで、AnandTechの2011年3月のreviewでもIometerのテスト結果しか掲載しなかったのであろう。
    実使用条件と同様にフォルダーを作成してから書き込みテストを行う点や、user interfaceG2専用最新UI!がわかりやすい点や、defaultがrandom testである点、test file sizeが可変である点などが気に入って私はCrystalDiskMarkを使用してきた。 (ただし、CDMは外国語で使用したい時に、起動ごとに毎回言語設定が必要な点は、外国人にとっては使いにくいので改善を期待します。)

    本日追記分の上記命題@Aについて、Plextor M2Sとcontrollerが同じでCrystalDiskMarkの結果からよく似た性格を持つと考えられるIntel 510 seriesおよびRealSSD C300のAnandTechの実用テスト結果を見て考察してみることにする。

    まず、私のRealSSD C300 256GBの計測結果でOaを見ると、random 4KBが85.71MB/s、random 4KB QD32が203.2MB/sである。
    Plextor M2S 256GBの結果はObで、random 4KBが36.51MB/s、random 4KB QD32が45.47MB/sである。
    Plextor M2Sと同じcontrollerで私が所有していないIntel 510 series 250GBの結果では、random 4KBが21.47MB/s、random 4KB QD32が49.09MB/sと、Plextor M2Sの結果に近似している。

    AnandTechの実用テストPCMark Vantageのページの結果では、総合評価としての最終データはrandom accessの遅いIntel 510 series 250GBでPCMark overall scoreが"17116"で、random accessの速いRealSSD C300 256GBのPCMark overall scoreは"17284"で、17284/17116=1.0098倍の比率である。
    RealSSD C300 256GBとIntel 510 series 250GBでは、random 4KBで85.71/21.47=3.99倍、random 4KB QD32で203.2/49.09=4.14倍と両者概ね4倍もの4KB randomベンチの差があるのに、体感速度に直結するアプリの起動速度であるPCMark overall scoreの差はたったの1%にも満たず、体感速度には全く差がないと言っていい。これ故、今まで散々言われ続けてきた命題@や、何とかドットコム・口コミで購入時に重視されてきた命題Aは両方とも「偽」であると結論づけたい。この結論は次のページに示してある起動時間計測でもほとんど差がないことからも正しいと再確認できる。

    AnandTechのFinal Wordsでも2011年3月になってやっと、"It looks like we may have hit the upper limit of what we need from 4KB random write performance (at least given current workloads)."と述べられた。本来は2008年9月にrandomの転送速度が速くて体感速度が速いという触れ込みでX25-Mが発売されたが、当時既に発売済みでrandom 4KBの書込速度が2MB/sしかなかったMtronのSSDと比べてOSの起動時間に大差がなく、randomのベンチ上の転送速度差は体感速度に大して影響しないことは当時から分かっていたことであったが、2年半たってやっと信頼できるサイトで追認された。SSDはHDDのようなseek timeがないからrandom accessの反応時間が短いのである。私の考えではrandom 4KBは10MB/sもあれば、"hit the upper limit"もしくは"hit the roof"状態で十分なrandomの転送速度といえ、「体感速度の参考値」としては全く見なくてもよいデータだと思う。Random 4KB QD=32が「体感速度の指標値」として全く役にたたないことも同様である。

    パソコンの使用体感速度には、a)大量のバックアップデータなどの読出記録時間・b)アプリの起動時間・c)OSの起動時間・d)クリックしてからの反応性などがある。
    a) 大量のバックアップデータなどの読出記録時間はSequentialの転送速度を見ればすぐに分かる。Sequentialが高速なほど転送時間が短く快適である。ただし4KB程度の極小データについては、いくらよく取り扱うからといっても転送時間が短すぎて人間の五感では体感差を感じえない。(∵ 4KBのデータを10MB/sの速度で転送した場合に要する時間は 4/10000=0.0004秒と僅か)
    b) アプリの起動時間については、指標として信頼できるのはPCMark Vantageである。
    ただし、ベンチをあまりとりすぎるとSSDの劣化を進行させるので程々にしておいた方がよい。 (と、OCZのTony (SSD tiger)Jessica (booth babe)が言っていた。)
    c) OSの起動時間については、HDDのPCでは新品購入時は起動が速いのに使い込んでいくうちに記録領域が断片化して遅くなってくるように、SSDが劣化していないかはOSの起動時間を見ればだいたい見当がつく。普段起動するときに確認しておけば、ベンチと違ってSSDをtortureすることにもならない。
    d) FOB(fresh out of the box) の状態でキビキビしていても、使い込んでいくうちにクリックしてからの反応性が悪くなってきたら、resource monitorのディスク応答時間を見て人間の反射神経の限界200msec以上が多く出ていないかどうかを見れば、体感的に機敏かどうか判定できる。(他にBBCのSheep Dash)
    応答時間200msec以上が多く出ていると、その間パソコンが反応しないので何度もクリックするか、もっさりした反応を待つことになる。典型的には、動画をダウンロード中に複数のアプリを起動したりIMEやATOKで日本語変換を行うなどのマルチタスクを行って、リソースモニターで応答時間を確認すると、SSDの反応状態がわかりやすい。


    2011年4月26日追記(Access latency遷延問題解決策の提案):
    プチフリの発生テストを続けているXPのPCで、JMF602にプチフリ対策を十分ほどこしてFlashPointも導入した業務用の予備サブマシンがあるが、JMF602がMacでプチフリが出にくいのと同様に、2年近く使ってもまだこのサブマシンではプチフリが出ていない。

    これをヒントに、同様のJMF602用プチフリ対策とMach-DriveをRealSSD C300のWin7試験機に導入してみたが、反応はかなりキビキビとするようになった。
    「読み取り」時のaccess latencyについてはあまり短くならず、遅延エラーの出やすいIAStorDataMgrSvc.exe読み取りのように最大16msecから65msecに増えたものも一部ある。
    「書き込み」時のaccess latencyについては明らかに短くなり、system log書き込み時のlatencyは0msecが増えた。まだ経過観察は不十分であるが「書き込み」時に300msec以上のlatencyは今のところほとんど出なくなった。

    「マッハドライブなんて糞だよ」とか「Mach-Driveはゴミソフト」という無根拠の書き込みで2chSSD総合スレが埋め尽くされていたが、access latency短縮という点では効果絶大でRamDiskらしいlatency減少を見せてくれ、「Mach-Driveは神ソフト」だと思う。
    「統計情報の表示」の「リクエスト最適化率」を見ると、Write Amplificationも40〜60%減少させSSDの長寿命化まで期待できる。

    上記のLPM-Feature無効化はシステムの構成次第で効果に有無があると思うが、JMF602で行った種々のプチフリ対策ならば、どのPCでも必ずC300のaccess latency遷延や引っかかり問題解決策の1つとして明確な効果があると思う。
    ただし、Mach-Driveを通されてきたデータがTRIMされるのかどうかは私は知らないので、TonyとJessicaにしかられないように後日充分日時をおいてから、体感しえない速度低下があるかどうかをCDMで確認してみようと思っている。


    2011年4月30日追記(FW0007):
    上記のRealSSD C300のaccess latency測定はFW0002のまま行った。理由は、最初からFW0006でやや速度低下することが言われていたことと、もう1つは、Crucialのサイトに "the version 0006 issue" と書いてあったのでFW0006で特に問題が顕著であるのかと思い、初めからbugがあるとわかっているfirmwareへのupdateをためらっていたからである。CrucialのサイトでもFW0006での苦情が多い。私の計測結果では、FW0006程ではないかもしれないが、FW0002の頃から既にaccess latencyが長いという問題は存在していたことになる。
    米国時間の"04/26/2011"にFW0007がreleaseされ、"Change Log" には、"* Improved product reliability." と "* Resolved performance anomaly which resulted in brief, intermittent pause in drive response time for some users. " =「プチフリ問題を改善した」 との記載があったので、発表された日本時間での4月27日に早速firmware updateを行ってテストしてみた。
    FW0007では明らかに応答時間は短縮されて、Toshiba・IntelのSSDの2〜3倍に達することはあるもののaccess latencyのほとんどが100msec以内に収まっており、体感に影響する200msec以上のlatencyはSecureErase直後の3日間のテスト中には出なくなっていて引っかかり感はとれていると判断できる。
    ただしFW0007の場合でもプチフリ対策Vista7PFB)をできるだけ行った方がSSDへの書き込みが減り、アプリ起動時以外OS起動直後も含めほとんどの場合でlatencyが0〜3msecに収まっていて反応が機敏であることは言うまでもない。


    さて、ベンチ測定だけではつまらないので、次のページに、実用テストとしてUEFI採用のSandy Bridge platformを用いたOSの起動テストを行ってみました。関心のある方は下のNEXTをクリックして次のページをご覧下さい。



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